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茨城県立医療大学保健医療学部看護学科

大学院 博士前期課程 看護学専攻 GRADUATE SCHOOL

看護学専攻について
 
        本学大学院保健医療学研究科博士前期課程(修士課程)は,2001年に設置されました。看護職に関わる高度専門職業人研究者ならびに教育者を数多く輩出してきました。今春までの看護学専攻の修了生は,92人に及びます。本学大学院看護学専攻の特徴は大きく3つあります。
  第一に多職種と学びあうことによって,その連携強化や学際的研究基盤研究ができることです。看護学専攻以外にも,理学療法学・作業療法学専攻,放射線技術科学専攻の学生と共に学ぶことは,隣接する他の学問領域において連携教育の意味を学ぶことができます。
  第二に高度実践看護師教育課程(専門看護師)を開設しています。専門看護師教育課程は,小児専門看護師課程,老人専門看護師課程があります。このことは県内の看護の質を高めるだけでなく,専門看護師課程を履修していない学生にとっても,高度実践看護をディスカッションすることで,看護の可能性を導き出すことにもつながっています。
  第三に授業の夜間開講や,遠隔授業の実施があります。大学院は社会人の方も多く学んでいます。忙しい社会人の方に対応し,大学所在地から遠い場所に居住している方にとっては,身近に大学院教育を感じることができると思います。

茨城県立医療大学大学院保健医療科学研究科
   博士前期課程看護学専攻代表 中村博文

在校生の声      

保健医療科学研究科 看護学専攻 臨床看護学領域成人看護学 修士論文コース

【大学院について】
 私は看護師として生活習慣病や循環器疾患に罹患している方に接する機会が多くあり、自己管理に対するサポートを行ってきました。しかし、日々のケアや自己管理を促進させるための方法論に疑問感じることも多く、またその疑問を理論的・建設的に解決するスキルが自分には足りないと思い、博士前期課程への進学を決めました。
 授業では、健康行動理論を学び、対象が自己管理行動を身につけるためには、看護師がどのような視点でサポートすればよいのかと考える一助になっています。また理論を臨床で経験した事例にあてはめることで、臨床での疑問解決の糸口となっています。
 研究テーマとしても循環器疾患患者における自己管理行動へのサポートに焦点を絞り、同じような経験をされている医療従事者の方々への助けとなれるような内容を、理論的・系統的に論文をまとめ、発信していく力を身につけていきたいと思います。私の今後の目標としては、在学中の学びや経験を活かし、看護の持続発展に貢献できるような後輩の育成にあたっていきたいと考えています。

【授業について】
 在学生は社会人がほとんどです。授業は担当教員との相談で、勤務状況などに合わせて日程変更も可能であり、ご配慮をいただけるおかげで、仕事と学業の両立を実現しています。また様々な保健医療分野での経験を持った方々との交流を通し、他分野の知識や経験を知ることも自身の成長に繋がっています。


博士前期課程1年次の履修例(臨床看護学領域 成人看護の場合)



修了生の声      

保健医療科学研究科 看護学専攻 臨床看護学領域 母性看護学 修了
看護学科 助教 土居岸悠奈


 
   臨床で看護学実習の学生指導を担当したとき、学生が成長していく姿を見てやりがいを感じたことが看護教育への関心をもつきっかけでした。将来は看護教育に携わりたいと思うようになり、キャリア開発のために修士の学位を取得することを目指しました。
 大学院の授業では、今までの臨床経験と理論を基に女性の健康とケアについて考察し、専門領域の知識を深めることができました。また、他領域を専攻している学生とディスカッションする機会もあり、視野を広げ多角的に物事を考えるトレーニングにもなりました。研究では、助産学生の実習支援に関心をもち、助産学生が実習での困難を乗り越えるためのレジリエンスをテーマにして論文を執筆しました。指導を受けながら丁寧にプロセスを踏むことで、研究手法を身につけることができました。研究はとても大変でしたが、先生方から多くの支援をいただき頑張ることができました。院生の仲間と助け合いながら研究を成し遂げることができた経験は、今までにない貴重なものとなりました。
 今後は、研究成果を発信し看護学の発展に寄与していきたいです。また、これからの医療を支えていく看護職者の育成に努めていきたいと考えています。


保健医療科学研究科 看護学専攻 臨床看護学領域小児看護学 CNSコース修了
小児看護専門看護師(土浦協同病院非常勤、茨城県立医療大学非常勤講師) 門間智子
 

 
   私が小児看護CNSコースに進学したのは、小児看護歴が10年以上経過してからのことです。小児看護師の役割って何だろう?と素朴に疑問を感じるようになりました。大学院では、豊富な臨床経験があったからこそ、根拠に基づく学びを深められました。
 現在、非常勤で勤務する病院では、「小児看護外来」を開設して、障害のある子どもと家族への支援を行ったり、看護職員が行う研究活動を支援したりしています。
 また、これからの超高齢化社会を支えてくれる未来ある子どもの育ちを支援するのも重要な役割と考え、私自身も少しずつ病院から外へと活動の幅を広げています。


修士論文テーマ一覧

終了年

論文テーマ


2020年
       
 地域在住高齢者における地域活動への参加と精神的健康との関連
−地域活動を通じたソーシャル・キャピタルの醸成をめざして−
 精神看護学におけるシミュレーション学修前後での共感性とリフレクションスキルの関連
 精神科病棟における看護師の実践に必要な能力に関する研究
 新人看護師の離職願望と環境要因との関連
−日本と中国における比較と検討−
 市町村中堅期保健師の専門能力と新任期保健師への対応の関連
−保健師が相互に育ちあう体制整備に向けて−
 急性期病棟において周手術期にある認知症高齢者の鎮静管理に対する看護師の認識
 月経困難症状を有する思春期女子の母親が娘の婦人科受診を決めるまでのプロセス
  
2019年
     
 臨床看護師の専門的看護実践に関連する要因
−倫理的感受性、専門職的自律性、社会人基礎力に焦点をあてて−
男子学生の母性看護学実習における教員の関わり
−セクシュアリティに焦点をあてて−
一般病院に勤務する認知症看護認定看護師の認知症高齢者のとらえ方
−認知症高齢者のもてる力に焦点をあてて−
看護管理者就任前に必要な教育の検討
−就任初期の看護管理の能力に焦点を当てて−
 子育てのライフステージにおいてキャリア継続を目指す看護師の思いと行動
地域医療支援病院における摂食嚥下障害患者に対する摂食・嚥下障害看護認定看護師の看護実践の
特徴
後期高齢者の看取りケアの際に訪問看護師が経験する倫理的ジレンマと対応
 問題行動のある思春期男子への看護介入における看護師の視点の分析
     
2018
市町村課長職保健師の就任初期の経験
妊娠届出時の初回面接における特定妊婦の把握に向けた社会的状況に関する情報収集の実態 
外科的治療で入院する授乳期患者に対する乳房ケアの実態と課題
−医療施設における助産師の横断的活動に焦点をあてて−
ICU看護師の臨床現場におけるリハビリテーション看護の実際 
集中治療室で働く看護師の終末期ケアの実態
先天性心疾患の子どものきょうだいの経験
―ライフストーリーの語りから―
助産学実習における学生の困難な体験とレジリエンス 
避難所感染症対策に関する市町村保健師の準備と保健所保健師の支援の関連 
 
2017
 看護系大学卒業年次生が修得していると認識する能力と看護師が期待する入職時の新卒看護師像
−新卒看護師の円滑なスタートのために−
高齢者とその家族の人工的水分・栄養補給法(AHN)検討時における認定看護師の意思決定支援
−胃瘻造設に焦点をあてて− 

2016

医療療養病床における身体拘束の解除の取り組み
―中心静脈栄養を施行している高齢者への身体拘束―

皮膚の機能保持に効果的な清拭方法
―水の温度と石けんの有無の角質水分含有量と快適性への影響―

中間看護管理職者の部下へのキャリア支援行動に影響を及ぼす要因の検討

入院により情緒的混乱を示す子どもと母親への看護介入
―母親の付き添い時に焦点をあてて―

脊髄損傷者の在宅生活を支える妻の思い
―在宅移行期に焦点をあてて―

高齢患者の摂食嚥下に関する看護アセスメントの実態
―看護記録の分析から―

地域で一人暮らしを続けている男性後期高齢者の『人との関わり方』の特徴

2015

性暴力被害者支援に携わる看護職の実践を通して得た知見

多床室の間仕切りカーテンが患者の心身および睡眠に及ぼす影響

出産に立ち会う子どものこころの動き

交替制勤務者の不眠と睡眠習慣の関連

清拭における広範囲の温タオルの貼用が心身に及ぼす影響
―貼用部位の違いによる効果の検討―

2014

心疾患患者に過負荷とならない自己清拭のための基礎研究
―脈拍・血圧・呼吸と心筋酸素消費量・酸素摂取量・自律神経活動の変動の関連性―

市町村保健師の意識と自律性
―精神障がい者支援に焦点をあてて―

2013

妊娠糖尿病女性の疾患に対する認識と保健行動

2012

市町村保健師が精神障害者支援で抱える困難

2011

新人看護師の就業継続意思に影響を与える要因

急性期病棟における緊急入院患者の家族に対する看護援助の実態と影響要因

中堅看護師のプリセプター経験の意味づけ

人間ドックを受診する中年男性勤労者の改善した生活習慣の継続に影響する要因

保健師の主体性を促す保健センターの職場環境

回復期リハビリテーション病棟の退院支援における看護師の困難感とその要因
―脳卒中患者の家族に焦点を当てて―

2010

認知症高齢者のおむつ使用に関する研究
―介護老人保健施設の看護職・介護職の意識調査から―

助産師の産科医師との協働に関する研究
―助産師の専門職的自律性に焦点をあてて―

職場内サポートが新人助産師のリアリティショックに及ぼす影響
―プリセプターとそれ以外のスタッフに焦点をあてて―

2009

家族成員の病気発症に伴う家族システムの変化とその影響要因
―脳血管疾患患者の家族に焦点を当てて―

医療現場において看護者が行うドメスティック・バイオレンス被害者への支援プロセス

胎児異常を告知された母親の望むケア

2008

幼児期の後天性脳損傷児母親にかかわる看護師の体験
―回復期(リ)リハビリテーションに焦点をあてて―

地域在住高齢者の終末に関する希望

ケア提供者による重度認知症高齢者のアセスメント過程の分析

分娩期のケアにおける助産師の経験知の形成過程とその構造

高齢受刑者及び高齢被保護者の健康管理の現状と課題

妊娠中の歩行運動が妊娠分娩の経過に及ぼす効果

脊髄損傷者の障害受容についての看護師の捉え方に関する研究

2007

介護職と協働する職場での看護職の役割機能に関する研究
―介護学生の実習前後の視点を通して―

看護師の妻とその夫の仕事と家庭の多重役割間の関係性に対する認識と心理的 well-being との関連

重度・重複障害の子どもと関わる看護師の体験
―子どもの意思表出に焦点をあてて―

家庭における親から子どもへの「いのちの教育」に関する研究
―Death Education に焦点をあてて―

在宅療養をしている胃ろう造設者実態と経口摂取併用
―主介護者への面接調査から―

2006

青年期の次世代育成力と親からの存在肯定メッセージとの関連

2005

産褥期の腰痛の経日的変化と関連要因に関する研究

急性期病院における入院患者の食事摂取方法と入院期間の関係

介護老人保健施設入所者の視機能に関するQOLとロービジョンケア

2004

向老期にあるがん患者を看取った配偶者の生活再構築に関する研究

重症心身障害児を育てる家族の社会資源活用上の課題と支援のあり方
―看護の視点から―

2003

術後疼痛緩和におけるリラクセーション法の有効性に関する研究

障害のある子どもと家族に対する情報提供のあり方

介護老人保健施設入所高齢者の情報環境の実態とその支援に関する研究

2002

分娩4期の助産ケアに関する研究
―産婦の主観的要素と身体的要素および分娩第3期の医療介入との関連―

患者が転倒・転落につながる禁止行動をとることの意味
―リハビリテーション過程にある入院患者に焦点をあてて―

成人期自閉症者の健康問題に関する家族の対応
―受診促し行動を中心に―

褥婦の感情変化と助産師によるケアリングとの関係
―産褥早期の母児同室開始場面に焦点をあてて―

高齢者施設における入浴ケアの実態と看護職の機能
―茨城県内における介護保険施設のケアスタッフの意識調査から―


 

修了生の声

博士後期課程保健医療科学専攻看護学領域 2019年3月修了 
東京有明医療大学看護学部 家吉望み



T.進学理由
 私は、助産師として産婦人科、NICUで働いてきました。多くの女性と出会う中で、「女性の健康とは何か」、「良好な家族や夫婦の関係性とは何か」について、深く考える機会がありました。博士前期課程では、「親密なパートナー間における暴力」について、特に女性被害者への支援の在り方について質的研究を行いました。その後、「女性への暴力」に看護職としてどのような支援ができるのかと自問自答しながら、関連学会の設立や活動、NPO活動に携わってきました。自分の臨床での経験や活動を通して、「性暴力」の被害者支援において医療が大きな役割を担っていること改めて学び、看護職が果たす役割について研究し、被害者支援につなげていきたいと思い、進学を決意しました。当大学院を選択した理由は、指導教授の研究テーマがまさに私が取り組みたい研究テーマであったためです。

U.得られた学び

 当大学院は、「保健医療科学専攻」であり、看護学領域以外の多分野の学生との科目が多くあります。その中で、看護の視点だけではなく幅広い視点で物事の見ること、考えることを学び、この学びはチーム医療の中でも生かせるものでだと感じました。自分の思考を論理的に伝えるべく発表の機会も多く、準備は大変でしたが、よい経験になりました。所属する教室のゼミは、先輩や後輩と研究テーマや研究方法を発表し合い、ディスカッションができる環境に恵まれており、多くの学びを得る場となりました。
博士論文作成過程においては、何度もつまずきましたが、その都度、指導教授から指導を受け、取り組むことができました。研究過程の中で、たくさんの方に出会いました。自分の力不足にうなだれることもありましたが、研究能力や人間力が鍛えられたと感じています。

V.今後の展望

 研究は必ず社会に還元する必要があります。研究テーマである「性暴力被害者支援における看護職の役割」について国内外の学会で発表し、投稿準備を進めています。今後も、研究活動や支援活動を継続していきたいと思っています。加えて、現在、看護基礎教育に携わっていることから、看護教育についても大学院での学びを生かして行きたいと思っています。
 



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